服を選ぶとき、柄物と柄物をあわせたら、大抵柄同士がケンカして事故を起こしがちですよね。
上手に柄を組み合わせる人ってすごいなあと尊敬します。
ファッションコーディネートの世界は本当に奥が深い。そして、寄せ植えの世界も奥が深いんです。
寄せ植えのおもしろさは、洋服と同様、合わせるもので主役の見え方が変わることにあります。
シンプルに色を合わせるもよし、意外な色を組み合わせてみるもよし。
作る人それぞれの個性や思惑で同じ花を使っても違ったものに仕上がります。だからこそ、初心者から園芸通まで、いろんな楽しみ方ができるんです。
そんなわけで、寄せ植えに正解はありませんが、思ったようにイメージが作れないという方に、印象づくりのヒントをお伝えします。
今回の主役は、爽やかな色味が持ち味の「グリーンのペチュニア」!
1. まずは基本の寄せ植えから
24型のグロウコンテナに、まずは主役の「ペチュニア・抹茶ラテ」、そして周辺に仕上がりをイメージしながら5種の苗を準備します。
(1) フレンチラベンダー
(2) オレガノ・ケントビューティ
(3) ペチュニア・抹茶ラテ
(4) シレネ・ユニフローラ
(5) ワイヤープランツ
大きく育つ主役のペチュニアをセンターに、フレンチラベンダーとオレガノを背面に、そしてシレネとワイヤープランツを両脇に配置します。
まずは鉢の底が隠れるくらいまで底石を敷いたら、その上に土を入れていきます。
分量は鉢の6分目が目安。3号ポットの苗を入れた時に、上に3cm程度の隙間があればOKです。土を入れ終わったら最後に元肥を適量撒いてください。
次は植え込み…ですが、まずその前にひと手間を。
株元の葉と土の肩、底の部分を適量取り除きましょう。葉が多いと蒸れる原因になるので、株元付近の周囲1cm程度の下葉を取るようにしてください。
植え込みは、番号順に行ってください。
ポイントはシレネとワイヤープランツに角度をつけて、少し外側に垂らすように植え込むこと。こうすることで全体に動きが出てきます。
すべての苗を植え込んだ後は、鉢の周りに土をしっかりと注ぎます。
苗と苗の間にも忘れずに入れてくださいね。
土がこぼれないようにするために、水で戻した水苔を棒状に伸ばし、鉢の周りに入れてください。これは鉢回りだけで、苗と苗の間には入れないようご注意を。
仕上げにやさしい水量で植物についた土を落とし、鉢底から流れ出るまで水をかけてあげれば完成です!
動画で見る場合は、ガーデナーズオフィシャルYouTubeつくろうチャンネルにて。
2. 周囲の植物を変えれば印象が一変!
では、ここからが本題。今回は2種類のアレンジパターンをご紹介します。
まずは、より立体感を出すアレンジとして、基本の植物のうち、フレンチラベンダーをライスフラワーに、オレガノをイングリッシュラベンダーに変更します。
(1) フレンチラベンダー → ライスフラワー
(2) オレガノ・ケントビューティ → イングリッシュラベンダー
基本の例は大ぶりの花が多く、高さが揃っているのが特徴。
フレンチラベンダーを加えることで鉢内に大きさのメリハリ、そしてシュッとまっすぐに伸びるイングリッシュラベンダーで高さにでもメリハリが生まれ、主役がより目立ちやすくなります。
そして、もう1つが「お花いっぱい」のアレンジ。花の形を変えてボリュームを出すパターンです。
シレネをバコパライムに、ワイヤープランツをカリブラコア(薄ピンクか薄イエローがおすすめ!)に変更します。
(4) シレネ・ユニフローラ → バコパ・ライム
(5) ワイヤープランツ → カリブラコア
ペチュニアが大、カリブラコアが中、バコパが小、という風に3段階の大きさの花が鉢いっぱいに広がり、全体的に華やかに仕上がります。
ここでのポイントのひとつが「色」。お互いにケンカしない組み合わせがキレイに仕上げるポイントです。
失敗しないためには同系色を取り入れるのが無難。困ったら「白」を入れるとまとまりがよくなります。
今回の2つはスラッとしたフォルムを作る落ち着いたアレンジと、お花をたくさん楽しめるボリュームアレンジ。
コツがつかめたら、ぜひご自身で好みのアレンジも取り入れてみてください!
3. プランターチェンジも有効。好みでアレンジ自在。
さて、今回のアレンジはどちらも円形のプランターで作りましたが、寄せ植えはプランターの形を変えることでも見え方は変わります。
例えばこんな横長タイプの「グロウコンテナ オーバル」で、後ろにボリュームを持たせて下に垂れを作るように作るとします。
高さを邪魔するものがないため、植物たちがそれぞれにしっかりと存在感を示し、壁際に置けば広がりが見えてきます。
そう考えると、本当に作り方次第でいろんな「味」が表現できると思いませんか?
ぜひ、洋服を選ぶように、お気に入りのコーディネートを見つけてみてくださいね。
組み合わせに自信がない場合は、ぜひお気軽にガーデナーズジャパンへ。
グリーンの専門家でもある当店スタッフがしっかりとアドバイスいたします。