いよいよ2022年がスタートしました!
正月といえば、何を思い浮かべますか? おせち? お年玉? 箱根駅伝??
そして、正月寒波もおなじみです。
ほんと、寒いって嫌ですよね。
家に、いやなんならコタツにちぢこまっていたいこの季節、すべきことがあります。
動きたくない、なんて言わずにこれだけはぜひしっかりと押さえておいていただきたい。
何かというと「樹木の植え替え」です。
以前、観葉植物の植え替えは9月までにという話をしました。
(その植え替え、ちょっと待って! まずはタイミングの確認を)
といっても、あれは観葉植物の場合。落葉樹の植え替えは、むしろ寒くなった「冬」なんです。
1. なぜ冬に植え替えるのかというと…
最近はお庭にシンボルツリーを植えるご家庭も増え、ハナミズキやモミジ、ヤマボウシ、アオダモなどの落葉樹が人気です。
(※ヤマボウシは常緑のものもあります)
そんな落葉樹は葉がすっかり落ちてしまうと休眠状態に入ります。
しかも、眠りが深く、この間なら根っこを多少切ったり動かしたりしてもダメージを受けないんです。
対して常緑樹の場合はずっと起きた状態なので、真夏も真冬もダメで、春先から梅雨までの多少いためてもダメージを補う成長期がベストです。
同じ植物でもこれだけ違うというのがおもしろいところですよね。生き物だからこそ、個性もさまざま。
だからこそ飽きることがありません。
鉢植えで育てていた木を植え替えたい、庭に新たに植栽したい。でも樹木の植え替えって難しそうというイメージが付き物です。
鉢からの地植えになると土質が変わるなど環境が大きく変わるためですが、地植えのポイントを押さえればきちんと植え替えることができますので、ご安心ください。
2. 植え替える、その前に
植え替えの前段階として、必要なのが水はけの確認。
時期と同様に「ここ、テストに出ますよ」ってくらいすごく大事なポイントです。
まずは植えたい場所に穴を掘って、石ころや砂利を除き、じょうろ一杯分程度の水を穴に注いでください。
これによって排水性を見ていきます。
すっと水が引くなら、そのまま植えて問題なし。逆に半日も水が溜まっているようなら、そのまま植えるのはNGです。
バーライト(土用改良剤)を入れるか、さらに深く掘るかで対処してください。
深く掘るというのは、私がおすすめしている「筒掘り」というもので、穴をそのまま掘り下げるのではなく、中心の一部をさらに掘ることで、水をもう一段下に流して強制的に排水させるという手段です。
排水性の悪い土質であっても、たいていの場合はこの方法でクリアできています。
3. 環境が整ったらいよいよ植え替え!
植え替える樹木は、軽く表面の土を落としたら、すばやく移し、隙間に新しい土をかぶせるように敷いて周囲となじませてあげてください。
もし腐った根があれば植え替える前に切ってあげくださいね。
また、植え替えの際にできればしておくとよいのは支柱。
植え替えたばかりの木はまだ根が張っていないことから風で根っこも動きます。
支柱でしっかりと支えてあげることで、安定した環境を作ってあげることができます。
花壇作りの際によくご質問をいただくのが「どの土で植えたらいいですか?」というものです。
そんな時、簡単な園芸用の土の作り方として私がお答えしているのが「真砂土と花の土を半々でブレンドすること」です。
花の土は栄養分と排水性に優れていますが、柔らかすぎるのが難点。そこで真砂土と混ぜることで失敗しない花壇が作れます。
植え替えができたら、最後はたっぷりと水をあげれば完成です。
4. 寒さ<「限定感」で楽しむが勝ち
タイミングと水はけなどのポイントを押さえれば、植替えは決して難しいものではありません。
そして、そのタイミングは「真冬」と心得てください。
冬限定のチョコ、冬限定のクリスマスコフレ、そして冬限定の落葉樹の植え替え。
春になったらできない今だけのお手入れだからこそ、どうぞ逃すことのないよう庭に出てみてください。
それでも寒くて無理!という方、自分では自信がないという方には、植え替えの代行も行っております。
質問も代行も、ぜひお気軽に店頭のスタッフにお尋ねくださいね。
昨年から「グリーンライフを充実できる情報発信を!」と、このブログを始めました。
今年もグリーンの専門家として、季節ごとのお手入れやおすすめの情報をお届けできればと思っております。
2022年のガーデナーズジャパンも、どうぞよろしくお願いいたします。