先日「子どもと一緒に花を育てたいんです」というお母さんがいらっしゃいました。
素敵ですね!最近では「花育」という言葉もあるように、子どもの頃から花に親しんでいただくことで育まれるものはきっとあると思います。
こんにちは、ガーデナーズジャパン海南店の高岡です。
お子さんとの花植えはぜひともおすすめしたい体験です。
そして、その場合にまずはあまり複雑なものではなく、植えて、育って、花が咲いて…という工程を素直に楽しめるものから始められるがよいかと思います。
そんなわけで、私のイチオシは「球根花」。
そうです、球根です。子どものころに植えたり水栽培してりしませんでしたか?
球根花は育てやすく、野菜の継ぐらいにわかりやすい園芸。春までじっくりお子さんと成長を楽しめる花栽培のひとつです。
1.植え付けは12月上旬まで。品種を選ぶならお早めに!
「ほったらかし球根」なんて言われるくらい、ほぼ植えっぱなしで育つ丈夫さが球根花の持ち味。
そして、どの花の球根であっても植え付けの時期は共通して10月〜12月上旬です。
グラジオラスやヒヤシンスなど、球根から育つ花はさまざま。
中でも球根花の代表格、チューリップは形や色、開花時期によってたくさんの品種が存在しています。
植え付けは12月上旬までと言いましたが、いろんな品種の中から好みのものを選びたい場合はお急ぎください。品種が揃っているのは10月上旬〜中旬です。
原種に近く万華鏡のような見え方をするミニチューリップや、フリンジ咲きのゴージャスなタイプ、芍薬のような豪華な八重咲きをするタイプ、よく見ると中央の色が違うタイプ…など、チューリップは本当に多種多様。
「え、これチューリップなの!?」と驚かれることもあるくらいです。
選び方はそれぞれの好みによってきますが、初めての方はまず「色」で選ばれるとよいのではないでしょうか。
チューリップの歌にあるように、赤白黄色〜♪だけでなく、2色混合のものや内側の色が違うなんて種類もありますよ。
2.植える方向、間違えていませんか?
球根には植える方向があるのはご存知でしょうか?
正解は、たまねぎのようにとんがった部分が上。わかりやすいと思われるかもしれませんが、意外と上下逆に植えてしまう方も多いんです。
チューリップの場合、最低でも地面から12cm土を掘って、正しい向きに植えてあげてください。
植える間隔は球根の大きさにより違い、球根の高さの2〜3倍を開けるのが目安です。
この時にきちんと球根の向きを揃えて植え付けてあげると、葉が重なりあうことなく、美しく整列して咲いてくれます。
もしも向きを間違えて植えたかも?と心配な場合は軽く掘り起こして(あくまで軽く!)確認してみてください。
年明けぐらいには芽が出てきます。
その頃に芽が出てこなかった場合は一度確認して、根が上に出ていたら、地面に根を張る前にそっと向きを直してあげてくださいね。
3.寒い冬に春を待つ楽しみをプラス
植えた瞬間の水やりは、とにかく「たっぷりと」。その後も表面が乾いたなと思ったらたっぷり水をあげてください。
このときのたっぷりの目安ですが、鉢植えの場合は鉢の下から水がじわっと出てくるぐらいまで、地植えの場合はホースで30秒程度。
思っている以上にたくさんあげてもらって大丈夫です。
品種改良されたチューリップは基本的に1年。毎年植えていただくほうがよいかと思います。
ですが、例えば原種系の万華鏡チューリップなどは植えっぱなしで毎年花を咲かせます。
どちらにせよ、植え付けは12月中旬までというのをお忘れなく。
もしも出遅れた場合は年が明けて1月下旬〜2月ごろに流通する「芽出し球根」をお待ちください。
また、球根を冬の寄せ植えの土の中に仕込んでおくと、中の花が冬を越して枯れたころに新たな花が咲くという嬉しいサプライズがあり、寄せ植えが1ヶ月余分に楽しめるのも球根花の良さだったりします。
▲チューリップと白いお花を使ったの寄せ植え(球根のダブルデッキ)…作り方はこちらから
▲寒い冬でもお花いっぱいの寄せ植え(球根のダブルデッキ)…作り方はこちらから
春が待ち遠しくなる球根花、ぜひご家族の皆さまで楽しんでみてはいかがでしょうか。
品種のこと、育て方についてなど、気になる場合はガーデナーズスタッフまでお気軽にお尋ねくださいね。
(ガーデナーズつくろうサイトでは100以上の寄せ植えレシピを公開しています)