年明けから毎年増えるご相談といえば「花壇」。
新年を迎えて気分一新、春に向けて明るい花を植えようという気分が盛り上がって来るんですよね!
うんうん、わかります。
ですが……、
残念ながら、そのご相談に対する答えは「今は植える時期ではありません」。
ノリが悪くてごめんなさい。でも、年間の花壇のレイアウトをきれいに維持しながら植え替えるにはタイミングも必要不可欠なんです。
より長く花を楽しめて、経済的にも嬉しい。
今回はそんなタイミングを押さえたおすすめの一年草ベースの花壇の作り方をお伝えします。
1. おすすめは夏・冬に向けたローテーション
お花いっぱいの花壇って難しく思われがちですが、実は植え替えるポイントさえ間違えなければ年中お花でいっぱいにできるんです。
種まきから開花して実をつけ、種子を残して枯れる…という1年のサイクルで生きる一年草。
いろんな種類がありますが、年中きれいな花を咲かせておくために必要な植え替えは、「年に2回」でOKです。
1回目は3月半ばから4月。この時期ならペチュニアやカリブラコア、サフィニアなどの夏花壇を彩る花が一般的です。
これらは暑さに強く、11月頃まで花が咲くものばかり。
枯れたところだけ補修しながら、晩秋までしっかり楽しむことができます。
そして2回目が11月から12月にかけて。
この時期はビオラやパンジー、シクラメンなど、冬花壇を彩る花がおすすめです。
いずれも花もちが非常によいので、長ければ5月頃まで花が咲くことも。
季節の変わり目に寒さや暑さに強い花を部分的にプラスしたり、枯れた部分だけ違う花を加えたりすれば、華やかさもアップします。
その手間を省いても、この周期を押さえておけば、2度の植え替えだけで年間通して花の咲いた花壇をキープできるんです。
2. 植えるタイミングが大事なわけは
では、この時期以外は植えられないのかというと、もちろん、そういうわけではありません。
寒さや暑さに強い花もあり、園芸通ならそういった中からぜひ好きな花を都度植え替えてください。
今回お伝えしたいのは、園芸初心者でも手がけやすい、長く花を楽しむための花壇づくりです。
例えば、今の時期にビオラを植えたとしても咲かないわけではないんです。
でも寒い時期に植えると、根の張りがあまりよくないまま開花時期を迎えてしまいます。
同じく梅雨時期もダメージを受ける季節です。
苗の状態は人間で言うなら子ども。
寒さや雨など、ダメージを受けるものは極力避けてあげたいものです。負担の大きい時期に備えて、その手前に植えることが、少しでも根を張らせ強い苗に育てるコツです。
そんな風に、同じ苗でも植える時期で育ち方が全く変わって来るということを、ぜひ覚えておいてください。
冬花壇の苗は11月ぐらいから植えておけば少し根が張り、株が強くなりますし、夏花壇の苗は4月に植えればボリュームのある花に育ちます。
後から足す花に関しては時期を問いませんが、メインどころはどうぞタイミングをお間違えなく。
3. 正しく植えれば、お財布の負担減&選ぶ楽しさアップ!
そして、植え替えのタイミングを定めることは、もうひとつ、生育の問題だけでない嬉しいことがあるんです。
例えば、今植えても次の植え替えまでの期間が短くなってしまいます。
つまり、タイミング次第で予算面でももったいないことに。春先に植えた夏花壇は晩秋までしっかりと長もちし、同じ費用で長く花を楽しむことができます。
年間を通して一年草の種類が多くなるのは4~5月。
次いで10~11月。要するに、4月まで待てば豊富な種類から選ぶこともできて一石二鳥ということですね。
以前お伝えした樹木の植え替え、宿根草の植え替えに続き、今回の一年草の植え替え。
これらを押さえれば自力でもしっかりお庭づくりができます。
苗の選び方や植え方のコツなど、疑問や質問のある場合はガーデナーズジャパンまで気軽にお尋ねください。
庭づくりの専門家でもある当店スタッフが丁寧にご説明いたします。