冬=乾燥はつきものですが、春も意外と乾燥しがち。これからの季節、紫外線対策はマストです。
肌に乾燥は大敵ですが、植物にとっては乾燥もまた楽しみ方のひとつ。
そう、鮮やかな生花やとはひと味違ったシャビーな魅力が楽しめる「ドライフラワー」です。
手軽に長く楽しめ、おしゃれアイテムのひとつとしてインテリアとしても贈り物としても人気の昨今、店頭で見かけることも増えましたが、どうせなら自分で作ってみませんか?
そもそも、ドライは知っていても、やっぱり植物はイキイキとした状態が一番!と思っていた派。
ですがある時、春先に庭木の剪定をした後に乾かしてみたらすごくいい感じになったんです。
この感動をぜひ知ってもらいたい!と、そこからドライを伝道するように。
そんなわけで、今回はそんなドライフラワーを美しく作る方法や、その後さらに楽しむコツをお教えします。
1. 失敗しないドライフラワーの作り方
植物をドライにする場合、重要なポイントは2つ。タイミングと場所です。
まずはタイミングとしては朝イチか夜、水が完全に揚がっている状態で作り始めてください。
乾燥させるのに水を行き渡らせるのはなぜかというと、ドライフラワー=枯れた花ではないからです。
何も考えずにそのまま干すと花びらがしおれてしまいます。
その状態で干すと、当然枯れたままドライになってしまいますよね。
水が揚がって植物が美しくなった状態から干し始めることが、美しい状態を保ってドライにするための必須条件なんです。
しっかりと水を切ったら逆さまにして吊って乾かしてあげてください。
そして、きれいな色をしっかりと残すには短い時間でしっかりと乾かすことが重要になってきます。
イメージでいうと「真夏の車の中」の環境でしょうか。
おすすめアイテムは衣類乾燥機。
うちではビニールをかけた簡易の温室に衣類乾燥機を入れて、そこで乾かすようにしています。
短いもので3日程度、長いもので1週間ほどで完成します。
もちろん、衣類乾燥機はあればで構いません。湿気が少なければリビングに吊っておくだけでもOK。できるだけ風通しのよい日陰がおすすめです。
2. どんな植物でもできます、と言いたいところですが…
実はドライフラワーにする花も向き不向きがあります。
向いているのは球根栽培のものよりも、ユーカリやワイルドフラワーなど、乾いた場所で育つものが最適。保水力のある植物は乾きにくく形が崩れやすいのが特徴です。
例えばカスミソウやスターチス、紫陽花リューカデンドロン、春の植物でいうとバラやミモザ、5月に入るとスモークツリーなんかも素敵ですね!
紫陽花はさまざまな種類があるので、中でも花びらが薄めのものや水分の少ないものが向いています。
3. 場所を選ばず、楽しみ方は自由自在!
インテリアとしての楽しみ方の幅が広いのがドライの持ち味です。
そのままで花瓶に飾るだけでも様になりますし、壁にかけるスワッグ(背中のある花束)も最近では定番ですね。
束ねて天井に吊るすだけでも空間がおしゃれに。
お水があると吊るのは大変ですが、ドライはその点吊って飾れるのが生花との大きな違いかもしれません。
また木の枝に結んでガーランドにしたり、リースにしたり、長持ちするからこそ、いろんなアレンジが可能です。
さらに、器を変えるだけで見栄えが全然違ってきます。
たとえば、小瓶に入れるだけで華やかなインテリアに変身。
フワラーベースの素材や質感でもいろんな組み合わせが楽しめます。
自作したものだけでは種類が少なくて淋しい場合は、販売しているドライの植物を組み合わせたりして好みのアレンジを楽しんでください。
ちなみにダメージとなる湿気と直射日光はNG。そのあたりは生きた植物と同じと考えてください。
でも、その2つを避ければ1年は楽しめますよ。
4. 経過を楽しむドライの奥深い魅力
最近では着物に合わせて成人式に、ウェディングに、開店祝いにと、さまざまな場所でドライの出番が増えてきました。
ギフトでいただいた花を長く楽しむにもぴったり。
切り花として楽しんで、ちょうどよい頃合いで速乾すればきれいに形を残すことも可能です。
乾くまでのプロセスを楽しむのもひとつですし、完成してからも時間の経過を楽しめるのがドライフラワーの魅力。
色がやや褪せたシャビーなものを好む人も多くいます。いろんな段階の花の表情をお楽しみください。
また自分で作るのは大変!という方には店頭やガーデナーズで完成したスワッグやドライ小物も販売しています。
ガーデナーズのオンラインショップでも近々取り扱いいたします。
ドライにした花材やフラワーベースもあるので、気軽に楽しみたいという方はぜひご利用ください。